YouTubeや書籍では、「不眠の原因はこれだった!」「これさえ気をつければ一発解消!」「不眠の人の習慣5選!」など、不眠に悩む人の関心を引く広告が溢れている。まるで自分が不眠症の救世主であるかのように断定的な言葉を並べる発信者も多い。
もちろん、そうした言葉を鵜呑みにしたわけではないが、可能性にすがる思いで、できる限り試してみた。しかし、効果を感じられたものは何一つなかった。発信者たちは、人を騙そうとしているわけでも、嘘をついているつもりもないのだろう。しかし、必ずしもすべての人に効果があるとは限らない。不眠の辛さを知っている人なら、それを克服するために、世の中の大抵の苦しみや忍耐にも耐えられるはずだ。
「朝起きたらまず太陽を見ること」と得意げに発信する人もいるが、不眠の辛さに比べれば、そんなことは些細な習慣に過ぎない。不眠に悩む人なら、そんなアドバイスはとっくに試しているだろう。もしそれで治るのなら、誰も苦労しない。
本当に不眠で苦しんでいる人は、こんな簡単な方法を試すことができるなら、すでにとっくに試している。しかし、それでも眠れないからこそ、日々悩み続け、どれだけ努力しても解消できないからこそ、その苦しみは深くなるのだ。
不眠症の人は、朝起きたら白湯を飲み、散歩をし、筋トレをし、カフェインを断ち、毎日湯船に浸かり、ラベンダーの精油を嗅ぎながら眠りにつこうとする。それでも、眠れないのである。簡単にできることを手当たり次第に試してみても、それが全く効果がないからこそ、苦しみは続くのだ。