今日の夜は普通に眠れるのだろうか。夜ご飯を食べたあとの20時ごろになると、いつもそんなことを考えてしまう。いつからこんなことを思うようになったのだろう。おそらく2、3年前からかもしれない。それ以前は、たとえ時間の制約がなかったとしても、眠たくなっても眠れないという世界があるなんて想像すらできなかった。
仕事や遊びで夜遅くなり、寝床に入るのが2時や3時になることはあったが、次の朝に予定がなければ、眠りの欲求に任せて好きなだけ眠ることができた。寝るという行為を意識することなく、夜に布団に入り、気がつけば朝を迎える。それが当たり前だった。当時は特に意識していなかったが、今思えば、それがどれほど幸せなことだったか痛感する。
そう考えると、睡眠とは息を吸うことと同じように、肉体や精神に溶け込んでいるはずのものだった。意識する必要などないものだったはずなのに——。
だが今はどうだろう。睡眠という行為を意識しなければ、いつまでも訪れない。かといって、意識しすぎて万全の準備を整えたとしても、睡眠はいつも笑顔で振り向いてくれるとは限らない。むしろ、不機嫌にそっぽを向くことのほうが多いくらいだ。そう、睡眠とは思い通りにならず、もどかしいものなのだ。
たとえ一晩かけてわずかな睡眠を手に入れたとしても、それが次の日も保証されるわけではない。